自己効力感(セルフ・エフィカシー)

自己効力感(Self-Efficacy)は社会心理学者のロバート・バンデューラ博士が提唱した心理用語です。

自己肯定感はある環境の下で結果を出すための行動を選択し、実行できる能力を持っているかという感覚のことです。

端的には自信に近い意味を持った言葉となります。

マートン教授がこの言葉を提唱するようになったきっかけは、恐怖症を克服した人たちへのインタビューだと言われています。

インタビューで克服した人たちは「自分は困難を克服できる能力がある」「現状を変えることが可能だ」と信じることができ多と答えています。

それをきっかけにして研究した結果、自己効力感を提唱するに至ったのです。

自己効力感と優越感や劣等感との関係

自己効力感が強いほど優越感も強くなり、反対に自己効力感が弱ければ劣等感が強くなります。

このため、自己効力感は優越感と劣等感が発生する原因と考えられるので、心理学的に優越感と劣等感の発生理由を説明できるとも言えます。

自己効力感の種類

自己効力感には以下の3種類があります。

自己統制的自己効力感

自己統制的自己効力感は最も一般的な自己効力感で、個人として「自分ならやれる」という気持ちを持つことです。

社会的自己効力感

社会的自己効力感はコミュニケーションや人間関係における自己効力感のことです。

「自分なら周りの人と仲良くなれる」という気持ちのことで、子供の頃に最も発達し成長してからも持続されます。

学業的自己効力感

学業的自己効力感は学校教育や受験などによって形成される自己効力感です。

難関と言われる受験を突破した経験があるほど強くなります。

また、社会人になってからは新しい知識やノウハウを覚えるときに役立ちます。