プロジェクション・バイアス(投影バイアス)

プロジェクション・バイアス(Projection Bias)は、現在の状況を過剰に未来に反映してしまい、正確な未来予想を妨げてしまうバイアスです。

つまり、現在の状況をそのまま未来に投影してしまうバイアスと言えます。

具体的には満腹の状態で食料を買いに行くと少なすぎる量を買い、反対に空腹時に買いに行くと買いすぎてしまうのがプロジェクション・バイアスです。

プロジェクション・バイアスの例

プロジェクション・バイアスがかかっていると、一度仕事でうまくいくと同じやり方で次の仕事も乗り切ろうとします。

実際に次もうまくいく可能性はありますが、常に同じやり方でうまくいくほどビジネスの世界は甘くありません。

特に現在のように変化のスピードが速い時代では、常に最新情報に気を付けて仕事のやり方も変化させる必要があります。

しかし、プロジェクション・バイアスにかかるとそのことを忘れてしまいます。

日本では少子化が問題となっていますが、結婚をしない人が増えていることも少子化の原因のひとつです。

これにもプロジェクション・バイアスが関わっています。

結婚をしたいと思わない理由にはいろいろあります。

独身の方が楽な生活ができる、結婚しなくても困らない等の理由は、結局は現状に問題がないので将来もそのままでいいという考え方になります。

この考え方になるのはプロジェクション・バイアスがかかっていると言えるでしょう。

また、ビジネスでは天候によってプロジェクション・バイアスが売り上げに影響することがあります。

アメリカでは天気のよい日にはオープンカーやプール付きの家の売り上げが上がるという傾向があるそうです。

自分の販売する商品と天候の関係にも気を付けてみる必要があります。