ディドロ効果

ディドロ効果(Diderot Effect)は、これまでの生活にない新しい価値観を見つけたときに、その価値観で統一された生活をしたくなる心理のことです。

名称の由来は、1988年にカナダの文化人類学者グラント・マクラッケンが、18世紀のフランスの哲学者ドゥニ・ディドロのエッセイにちなんで命名しました。

エッセイでディドロは素晴らしいガウンをプレゼントされたため、あらゆるものをそのガウンに合うように買い換えて、借金を背負ってしまったと記述しています。

なお、ディドロ効果には以下のようなケースもあります。

サーフィンを始めるとサーフィンの用品だけでなく、海に関するグッズなども購入してしまう。

あるいは、素晴らしい友人と出会ったことで感化され、その友人と同じ価値観に自分の意識や行動を変えるといったケースも含みます。

ディドロ効果の応用

ディドロ効果自体は意味のない消費を増やすという意味で否定的に引用されることもありますが、マーケティングに応用することができます。

家具やインテリアなどは統一感を持たせる組み合わせにすることで、セットで購入してもらえるチャンスがあります。

そこでいろいろなタイプの家具やインテリアの組み合わせを提示することで、セット買いの確率を高めることが可能です。

いわゆるブランディングは、イメージを統一してディドロ効果を狙ったものということができます。

ディドロ効果を高めたい場合には自社ブランドを強くすることで高い効果が期待できます。

また、最近ではゲームにもディドロ効果が応用されています。

ゲーム内でのアイテムやキャラクターになかなか手に入らない希少なレアアイテムを作ることで、すべてそろえて統一したいという気持ちをかき立てています。