ナイーブ・シニシズム

ナイーブ・シニシズム(Naive Cynicism)は、自分以外の人は自分に都合がいいように物事を判断していると考えている状態のことになります。

簡単に言うと「自分以外の人は自己中心的な考え方をする」と考えてしまうことです。

シニシズムは冷笑主義とも呼ばれていて皮肉な物の考え方をすることで、ナイーブには幼稚という意味があります。

これと反対に自分は客観的に判断できると考えていることは、ナイーブ・リアリズムと呼ばれています。

ナイーブ・シニシズムの実験

コーネル大学の研究で以下の実験を行っています。

106組の男女のカップルについて次の質問をします。

  • 「いいこと」や「悪いこと」が起きたとき、「あなたのパートナーは、その出来事が誰のおかげで起きたと考えると思うか?」

この質問に対して「よいことは自分のおかげだと思うが、悪いことは私のせいにする」と答えた人は、ナイーブ・シニシズムが強い傾向にあります。

そしてナイーブ・シニシズムが強いカップルはその後の追跡調査で長続きしないことがわかりました。

ナイーブ・シニシズムと人間関係

ナイーブ・シニシズムが強いと問題が起きると相手のせいにして、うまくいっているときは自分のおかげだと思ってしまいます。

そのためお互いにナイーブ・シニシズムが強いと、人間関係、特に恋愛関係ではうまくいかず長続きしないことになります。

なぜなら、お互いに相手をわがままだと思い、自分が相手に合わせてやっていると考えるからです。

自分がナイーブ・シニシズムの傾向が強いと感じたときは、問題に対しては客観的に見ることを心がける必要があります。

その方法としてその問題を自分の問題ではなく、親しい友人の問題をアドバイスすると考えてみます。そうすることで客観的に捉えることが可能になります。