情報バイアス

情報バイアスとは、情報を収集する場合に明らかに不要と思われる情報も集めてしまい、情報過多に陥ってしまうことです。

情報は意思決定をする場合に必要なものですが、不要な情報が多すぎると正しい決断ができなくなります。

情報を集めているときは取捨選択ができると思っていても、取捨選択の段階ではそれぞれの情報を精査し比較するという作業が必要です。

つまり情報量が多すぎるとその精査に時間がかかりすぎる上に、より複雑な比較が必要となるのでかえって正しい判断ができなくなるのです。

情報バイアスの実験

情報バイアスに関して学生を対象とした以下の実験が行われています。

アメリカのシカゴ大学の学生とドイツのミュンヘン大学の学生に対して、以下の質問をしました。

「サン・ディエゴとサン・アントニオ、どちらの街の人口が多いでしょうか」

正解は質問をした当時はサンディエゴ(その後人口は逆転したようです)ですが、実験で正解したのはミュンヘン大学の学生の方が多くなりました。

これは同じアメリカの都市としてシカゴ大学の学生が、ミュンヘン大学の学生よりはサン・アントニオについて一般的な知識を持っていたからだと考えられます。

つまりシカゴ大学の学生は、余分な情報があったことでいろいろと考えてしまい正解者が少なかったのです。

しかし、サン・アントニオの知識が全くなかったミュンヘン大学学生は単純に有名な都市であるサン・ディエゴの人口が多いと思い正解者が増えました。

情報バイアスの対策

情報バイアスの問題点とし低下のことが考えられます。

  • 情報を多く集めることに時間がかかり、分析の時間が少なくなる
  • 情報収集の目的と収集後の活用について見失いがちになる

特に後者の場合は企業がシステムを整えることで解決でき場合があります。

収集した情報を分類して必要なものと必要でないものを簡単に分けることができ、不要な情報は処分できるシステムを持っていれば情報バイアスの対策になります。

それを積み重ねることで情報収集の段階から不要な情報をカットできるようになればベストです。