サード・パーソン・チョイス

サード・パーソン・チョイスは正式な心理学用語ではありませんが、正しい判断をするための心理的手法のひとつです。

選択をする場合は客観的な判断をすることが必要ですが、自分自身に関することを自分で判断すると客観性を保つことが難しくなります。

そこで第三者の視点で問題解決方法を考えることで、より合理的な判断ができるのがサード・パーソン・チョイスです。

なお、サード・パーソン・チョイスは「第三者として判断する」という意味の和製英語だと思われます。

サード・パーソン・チョイスの検証

ある大学で以下の実験を行っています。

被験者を2つのグループに分けて、「車両購入」「就職」「プロポーズ」に関してそれぞれの判断をしてもらった。

ただし、Aグループには自分のこととして判断してもらい、Bグループには友人に対するアドバイスとして判断してもらった結果、以下のとおりとなった。

A. 車は買うべき、就職はするべき、プロポーズはするべきといった独善的な判断となった
B. 「車は子供ができてから購入するほうがいい」などそれぞれ合理的な判断が下された

検証の結果、第三者として判断した場合はより合理的な判断が出来るということが証明されました。

サード・パーソン・チョイスの応用

サード・パーソン・チョイスは、日常生活やビジネスシーンなどあらゆる場面での決断に応用することができます。

どんなケースでも決断をするときは友人や部下などにアドバイスをつもりで考えてみましょう。

うまく機能すればより合理的な決断が可能になります。

しかし、どうしても自分では客観的に見ることができないような感情的な問題については、実際に第三者の意見を聞くことも必要です。

感情的な問題を自分で判断しようとしても、堂々巡りになって冷静な判断はできません。

よく恋愛を友人に相談している女性がいますが、この方法は理にかなっていると言えます。