ラポール・トーク(ラポート・トーク)

ラポール・トーク(Rapport-Talk)は、アメリカの言語学者デボラ・タネンが著書「わかりあえる理由 わかりあえない理由」の中で、女性に典型的に見られる話し方として提示した会話の類型のひとつです。

Rapportをフランス語読みするとラポールとなり、英語読みするとラポートと発音するので、ラポート・トークとも呼ばれます。

フランス語のRapportには橋を架けるという意味があり、ラポール・トークは相手との親密な雰囲気や共感関係を作り出そうとして、相手の情緒に働きかける話し方です。

ラポール・トークと正反対の話し方には「リポート・トーク」があり、情報のみを伝える(リポートする)話し方です。

ラポール・トークのやり方

一言で言うとラポール・トークは女性的で、リポート・トークは男性的な話し方と言うことができます。

そのためビジネスで応用するときは、適切なときに適切な話し方を使いこなす必要があります。

きちんと事実を伝えたいときにはリポート・トークを使い、相手との信頼関係を築きたいときにはラポール・トークを使うといった具合です。

ラポール・トークでは次の点に注意して会話をしましょう。

相手の言葉を繰り返して共感する

相手が感情を示す言葉を使ったらそれを繰り返すことで共感していることを示すことができます。

A「今、期末なので仕事が忙しくて大変ですよ。」
B「それは大変ですね。」

質問をする

質問をすることで相手の悩みなどを引き出せるので、親近感を高めることができます。

ただし多すぎる質問はかえって嫌われるので、適度に抑えましょう。

ビジネスであれば、現状と理想のギャップなどの質問が効果的です。相手も気付いていなかったギャップがあぶり出されることもあり、そのギャップから何か手伝えることがあると切り出せるかもしれません。