ロミオとジュリエット効果

ロミオとジュリエット効果(Romeo and Juliet Effect)は、主に恋愛において障害があった方が逆にその障害を乗り越えて目的を達成しようとする気持ちが高まる心理現象を言います。

シェイクスピアのロミオとジュリエットに因んで命名されました。

ロミオとジュリエット効果の実験

ロミオとジュリエット効果は、名付け親であるアメリカの心理学者リチャード・ドリスコールの以下の実験で立証されています。

ドリスコールは140組のカップルについてそれぞれの熟愛度と恋愛の障害度を数値化して統計を取りました。

その結果、親の反対などの障害があるカップルほど熟愛度も高くなる結果となりました。

ロミオとジュリエットも憎しみ合う家柄に生まれたカップルが、純愛を貫くという内容の戯曲なので、ドリスコールはロミオとジュリエット効果と名付けました。

ロミオとジュリエット効果のビジネスへの応用

ロミオとジュリエット効果は主に恋愛に対する効果と思われていますが、ビジネスなどのマーケティングでも応用されています。

たとえば、商品によっては簡単に手に入らない場合の方が希少価値を高めることになり、消費者になんとしても手に入れたいという気持ちを起こさせることがあります。

いわゆる「レアもの」をほしがるマニアの心理を利用した販売方法です。

スマホゲームの課金ガチャなどは典型的な例で、ヒット率の低いレアなアイテムにお金をつぎ込んで、日本でも社会問題となったこともあります。

マーケティングでも恋愛でもロミオとジュリエット効果を利用する場合は、障害を高すぎないようにする加減が重要になります。

障害が高すぎると人は諦めるという選択肢をとる可能性が高くなるので、適度な障害が必要となる点に注意しましょう。