端数(価格)効果

端数効果(Fractional Effect)は、商品価格をキリのいい数字(ラウンドナンバー)にするよりも、わざと端数がある数字にすることで消費者が購入しやすくなるという心理のことです。端数価格効果とも呼ばれています。

たとえば2,000円ではなく1,980円の価格設定にするほうが、購買意欲が高くなるのが端数効果と言われています。

日本では端数は8にすることが多く、海外では9が多いという違いはありますが、いずれの場合も端数効果があります。

端数効果が発生する心理

人はなぜ端数効果を発生させてしまうのかというと、まずはラウンドナンバーという半端のないキリのいい数字を、人は作為的な数字と感じてしまいます。

しかし、端数の付いた数字に関しては、より自然な数字というイメージがあり、意図的なものを感じないという心理があります。

また、2,980円の価格を見ると人は3,000円と比べてしまい、3,000円を割った、下回った金額として認識します。

しかし、3,008円という価格を見ると3,000円に上乗せしたという感覚を抱く人が多いはずです。

この割り引かれた感覚と上乗せされたという感覚は購買率に大きく影響するのです。

ただし、端数効果は高級品の価格には効果はありません。

高級品を購入するときは心理的には贅沢をする気持ちになっているので、中途半場に端数が生じる価格よりもキリのいいラウンドナンバーの方が、より購入意欲を高くするからです。