楽観主義バイアス

楽観主義バイアスは異常事態を過小評価する心理で、災害に遭ったときでも自分は大丈夫だと楽観的に思ってしまう認知バイアスのひとつです。

計画の達成予定を短く見積もってしまうことから計画錯誤と呼ばれることもあります。

事故や災害、事件の被害者となった人たちにインタビューをすると、「まさか自分がこんな目に遭うとは思わなかった」という言葉をよく聞きます。

これが典型的な楽観主義バイアスに陥った人の言葉と言えるでしょう。

楽観主義バイアスの例

楽観主義バイアスには以下の例があります。

  • 若い年齢から老後の計画を立てない
  • 最悪を想定したつもりの見積金額が、実際には大きく上回ってしまう
  • 最悪でも1ヶ月で完了する予定の計画が、実際には2ヶ月以上かかってしまった
  • 自分だけはガンにはかからないと思っている

上記の例と同じことを経験した人は少なくないはずです。

一説によれば楽観主義バイアスは80%の人が持っているバイアスであって、特殊なものではないと言われています。

楽観主義バイアスの原因

たとえば、自分はガンにはかからないと考えてしまう楽観主義の原因は、過度の楽観主義で人はガンにかかる確率を十分に認識していないからだと考えられてきました。

しかし最近では「人はすべての状況下で楽観的であり、そのバイアスは普通だという間違った方法論を用いてきた従来の研究は、大いに疑問だ。」という意見もあります。

それを証明するために以下の実験も行われています。

人生に起こりえる80のイベントについて可能性が高いものを被験者に選んでもらった。

同時に、被験者に加えてコンピューターシミュレーションも同じ条件で行ったところ、コンピュータでも楽観主義の傾向が見られました。

この結果から、楽観主義バイアスは特定の状況下では起こりえるが、人が生来持っているものではないという結論を導いています。

しかしこれに対して、社会心理学的には多くの実例が見られるとのさらなる反論もあり、楽観主義バイアスの存在についてはまだ結論がでていないと言えます。