ホーン効果

ホーン効果とは、ひとつよい点があるだけでそれ以外の評価も高くなる「ハロー効果」の反対で、ひとつ悪い点があるとそれに引きずられてそれ以外の評価も悪くしてしまう心理です。

具体的には盛り付けが悪かったり、食器のセンスが悪かったりする料理は、食べる前からおいしくなさそうと感じる心理もホーン効果のひとつです。

ハロー効果のハロー(Halo)は天使の後光を意味しますが、ホーン効果のホーン(Horn)は(悪魔などの)角を意味します。

ホーン効果の例

ホーン効果には以下のような例があります。

  • ニュースで容疑者の写真を見て、見た目が悪ければ犯人に違いないと思う
  • 取引先担当者の態度や話し方に問題があると、その会社の商品も問題がある気がする
  • 企業のウェブサイトの使い勝手が悪いとその企業もよく思われない
  • タレントが不祥事を起こすと企業は商品への影響を恐れて降板させる
  • 国と国の関係が悪化して商品不買運動が起こる
  • 貧乏そうな人がブランドの時計を持っていても偽物だと思う

ホーン効果が起きる原因

ホーン効果が起きる理由には脳の働きが関係していると言われています。

人間の脳には直感的な判断をする思考モードがありますが、素早く判断できる代わりに正確性に欠けています。

人を第一印象で判断してしまうのは、情報量が少ない段階なので直感的な思考モードで判断するからです。

たとえば、大人と子供が手をつないで歩いていれば、直感的に親子だと判断するのがこの思考モードです。

しかし、仕事など長く人間関係が続く場合は、徐々に相手に関する情報量が増えていくので、悪かった第一印象(ホーン効果)も次第に薄れていきます。

反対にいつまでも第一印象を引きずってしまう場合は、一度客観的に相手を見直してみる必要があります。