投影バイアス

投影バイアス(Projection Bias)は、現在の状況を過剰に反映してしまい、未来の予想が的確にできなくなるバイアスのことです。

たとえば、おなかをすかせて食料を買いに行くと、つい買いすぎてしまうのも投影バイアスの影響です。

投影バイアスでは現在の状態が将来も続くだろうという間違った予測を引き起こすので、それを逆手にとることも可能です。

たとえば、無駄遣いをしたくないのであれば、少しおなかを満たしてから、買い物に行けば余分な食料を買わずに済みます。

投影バイアスでは現在の情報を過剰に重視しますが、反対に過去の情報を重視すると、「ギャンブラーの誤信」と呼ばれるバイアスが発動します。

たとえばルーレットで赤か黒(奇数か偶数)が出る確率はほぼ50%ですが、多くのギャンブラーは赤が続けて5回出ると次は黒が出るだろうと期待します。

確かに続けて赤が出る確率はだんだん低くなりますが、それでも次の回だけを考えれば赤が出る確率も黒が出る確率も同じなのです。

このようにどんなバイアスも自分に都合のいい情報だけ過剰に信用してしまう傾向があります。

特に投影バイアスの場合は、空腹時での買い物は食料品に限らず、さらにネットショッピングであっても、通常より多く買い物してしまう実験結果が、ミネソタ大学の実験によって明らかになっています。

十分に注意しましょう。