両面提示の法則

両面提示の法則(The Law of Double-Sided Presentation)は、相手にメリットだけでなくあえてデメリットも伝えることによって、信頼度や好感度を高める心理法則です。

メリットだけを伝える場合は片面提示の法則と呼ばれます。

欠点のない人や物がないことは誰でも知っているので、片面提示によってメリットだけを強調されると、反対に致命的な欠点を隠しているのはないかと疑われることになります。

そのため、あえて自身に不利になるデメリットも伝えることで誠実さを感じさせ、信頼度を高めるのが両面提示の法則です。

両面提示の法則の応用

商品販売では商品のメリットを強調することは大事なことなので、CMやPRではほとんどの場合片面提示で商品のメリットを強調します。

しかし、たとえば高価なはずのブランド品を安売りする場合は、低価格というメリットだけを強調するといかにも怪しい偽ブランドだと思われてしまいます。

そこで、なぜ低価格で販売しているのかという理由をあえて明らかにすることで、逆に信頼を得ることが可能なのが両面提示の法則です。

たとえば、倒産した販売店から安く仕入れた、目立たない傷があるといった裏の事情を公表するなども両面提示となります。

また、商品によっては新商品が出たことで古くなってしまった型落ち、人気がない色などいわゆる「訳あり商品」というアピールをすることで、疑問や疑惑を信頼に変えることができます。