プラシーボ効果(プラセボ効果)

プラシーボ効果(Placebo Effect)は、偽薬効果と呼ばれることもある心理効果のひとつで、効果があると信じている場合には、その薬が偽物でも本物と同じ効果が現れることをいいます。

「病は気から」ということわざがありますが、プラシーボ効果は反対に「治るのは気から」という意味に解釈できます。

なお、フランス語ではプラセボと発音するので、プラセボ効果と呼ばれることもあります。

プラシーボ効果の原因

プラシーボ効果がなぜ起こるのかは、薬を飲んだという安心感から体に元々備わっている自然治癒能力を引き出すからだと言われています。

そのため、プラシーボ効果を引き出すためには、その薬が本物でありなおかつ効果が高いと患者が信じ込む必要があります。

医療におけるプラシーボ効果

プラシーボ効果は実際に医療現場や新薬の製造において応用されています。

たとえば、まったく新しい薬を作る場合には、既存の薬と効能を比較することができません。

そのため外見をまったく同じにした偽薬を服用した被験者と、新薬を服用した被験者での効果を比較します。

しかし、この場合、被験者にプラシーボ効果が起きてしまうと、正確な比較ができなくなってしまいます。

そこでプラシーボ効果を回避するために、対象となる患者にも医師にもどれが偽薬か新薬かを知らせずに臨床実験を行うことがあります。