反すう思考

反すう思考(Rumination Thinking)の反すうは牛などの動物が一度胃の中に入れた食べ物を、また口に戻して噛み直し消化を助ける行為のことです。

反すう思考は噛む行為を思考に置き換えて、何度も同じ思考を繰り返してしまうことを言います。

同じ考えがぐるぐると頭の中を巡って、一向に結論が出ない経験は誰にでもあります。

イェール大学の心理学者スーザン・ノーレン・ホークセマによると、この思考プロセスには大きな悪影響があり、反すう思考の傾向が強い人ほど落ち込みやすいということです。

反すう思考から抜け出す方法

人は反すう思考に取り付かれたときでも、いつでもどこでも反すう思考をするわけではありません。

反すう思考になるタイミングがあります。

たとえば、一人で湯船につかっているときや食事をしているとき、TVを見ているときなど、自分が反すう思考をするタイミングを見極めましょう。

タイミングを意識することで反すう思考の時間を減らすことも可能です。

反すう思考を減らそうとして何も考えないようにするというのは、悪手だと考えましょう。

考えないようにするほどそのことについて考えてしまうのが人間だからです。

そのため反すう思考になるタイミングがわかったら、なるべく考えることができない状況を意図的に作り出します。

ゲームをしたり、本を読んだりとなるべく楽しくて嫌なことを考えないような行動ほど効果があります。

また、考え込んでしまうときでも、「なぜ○○なんだろう」というように答えがない問いかけをするのではなく、「解決するための具体的な方法はなんだろう」というように、建設的な問いかけをしてみましょう。

それでもダメなときは「だれか自分を助けてくれる人はいないだろうか」と、問いかけてみると解決の糸口が見つかる可能性があります。

自分以外の意見を聞くことも大切です。