注目バイアス

注目バイアスとは、日頃から繰り返し行っている習慣などに関する情報が、目に付きやすくなる心理のことです。

英語ではAttentional biasです。

たとえば喫煙をしない人は喫煙所やたばこ屋などがあっても気が付かないことが多いですが、喫煙者は日頃から気にしているのですぐに目に付くようになります。

注目バイアスの原因

注目バイアスは人類にとって周囲の環境が危険に満ちていた時代の名残と言われています。

その時代では危険と考えられることに注意していなければ、命を落とすことになるため注目バイアスがあることで生き残る確率を高めたと考えられます。

つまり、危険に関連することに注目し、それ以外のことにはあまり気を配らないことが生き残るのには都合がよかったのです。

その頃の名残が注目バイアスとして現在も残っていますが、現在では命の危険が減ったためむしろマイナス面が多くなっています。

注目バイアスの問題点

注目バイアスでは特定の情報ばかり集めてしまい、それ以外の情報を遮断してしまう危険性が高くなります。

判断材料としての情報の偏りは、結果的に不適切な判断につながってしまいます。

注目バイアスは過去には生き延びるために危険に注目してきたことから発生しているので、不安や憂鬱を抱える人に注目バイアスを発生しやすいことがわかっています。

注目バイアスへの対策としてはこうした不安を根本的に取り除くことや、注目バイアスという存在があることを認識することが必要です。