対人関係の発展段階
心理学における「対人関係の発展段階」
対人関係は、時間とともに変化し、発展していくものです。
心理学では、対人関係の発展段階をいくつかのモデルで説明しようとしています。
代表的なモデルとしては、以下のようなものがあります。
レヴィンガーの親密度の4段階発達論
アルトマンの社会的浸透理論
スティーブン・ダンのコミュニケーションの5段階
以下では、それぞれのモデルについて詳しく説明します。
1. レヴィンガーの親密度の4段階発達論
レヴィンガーは、対人関係の発展を4つの段階に分けています。
知り合い段階: 初めて相手と出会い、表面的な情報を共有する段階
一方的認知段階: 相手の外見や行動など、表面的な特徴を認識する段階
表面的接触段階: 相手と会話したり、一緒に時間を過ごしたりすることで、より深いレベルで理解し始める段階
相互的接触段階: 自己開示を通して、互いに深いレベルで理解し合い、親密な関係を築く段階
2. アルトマンの社会的浸透理論
アルトマンは、対人関係の発展を「広さ(breadth)」と「深さ(depth)」の2つの次元で説明しています。
広さ: 共有する情報の範囲
深さ: 自己開示のレベル
アルトマンによれば、対人関係が発展するにつれて、広さと深さの両方のレベルで共有する情報が増えていきます。
3. スティーブン・ダンのコミュニケーションの5段階
スティーブン・ダンは、コミュニケーションの発展を5つの段階に分けています。
報告: 事実や情報を一方的に伝える段階
説明: 自分の考えや感情を説明する段階
記述: 自分の経験や体験を詳しく語る段階
説得: 相手を説得したり、自分の意見を通そうとする段階
アピール: 自分自身を表現したり、アピールしたりする段階
スティーブン・ダンによれば、コミュニケーションが発展するにつれて、より深いレベルで理解し合い、親密な関係を築くことができるようになります。
対人関係の発展段階は、あくまでひとつのモデルであり、すべての人に当てはまるわけではありません。
しかし、対人関係を理解する上で有用な枠組みであると言えます。
参考URL
人間関係の親密化|多田 圭次郎 | STARMINE Inc. - note
https://note.com/ktada/n/ne1b64320e397
対人関係の親密化過程に関する
https://nagoya.repo.nii.ac.jp/record/2538/files/KJ00000137491.pdf
レヴィンガーの親密度の4段階発達論 知らない同士の2人が、恋人・親友になるまでを4つの段階に分けています。 - 多田 圭次郎